お国が変われば品揃えも変わるということで、フィリピンの市場やスーパーマーケットに行くと、日本では見たこともないような光景にびっくりすることもあります。今回はフィリピンの庶民の台所、生鮮市場と毎日のお買い物に欠かせないスーパーマーケットについてのお話です。
ナガ市のマーケット
ナガ市の生鮮市場はナガ市商店街の一角にあり、オレンジ色の2階建てのビルの中に野菜や果物、肉、魚を売るお店が軒を並べています。オープンは午前3時、まだ夜明け前の生肉コーナーはたくさんの人で溢れています・・・。
「タビ!タビ!」、(通りますの意)の声に驚いて振り向くと、さっき処理されたばかりの“新鮮”なブタが、台車に乗ってこちらに走ってきます。豚肉屋の数だけても30店舗以上もあり、生肉セクションに向かう通路はブタの行列です。いつもスーパーのパック入りの豚肉を買う日本人はたぶんびっくりするでしょうね。
基本は計り売り
たとえば、豚肉1kg=200ペソ(約500円)、1/2kg=100ペソ。野菜もそうです。キャベツ1/4kg=15ペソ(約30円)、3/4kg=45ペソ(約90円) などと単位は、1/4kg、1/2kg、3/4kg、1kgと1kgを4つに割って計算します。ですから、「豚肉100gください」なんてことは、お店の人とよっぽど親しくない限り言えないわけです。
フィリピンで一番大きい巨大ショッピングモールチェーン
これは、ナガ市のSMですが、フィリピンではトップのスーパーマーケットチェーンです。中は複合商業施設でスーパーマーケットはもちろん、ファッションブティックや宝石店、携帯ショップ、電気店などのテナントスペースの他にも映画館やイベントスペース、フードコートもあって、連日地元の人や観光客でにぎわっています。
商店街の中のスーパーマーケット
フィリピンのスーパーマーケットの中に入ってまずびっくりするのは、お菓子売り場がとても広いことです。最初はとても不思議だったのですが、フィリピンの人はお菓子が大好きなのです。10時のおやつはもちろん時間がない時はお菓子を昼食がわりに食べる人もいます。ちなみにフィリピンのお菓子メーカーで有名なのはNISSIN(日清)とOishiというフィリピンの会社です。
フィリピンのマクドナルド
日本では最近ぱっとしないようですが、フィリピンのマクドは大盛況。日本との店舗の大きな違いはチキンマクドやナゲットにライスがセットになったランチメニューがあることです。
あくまでもファーストフード店なのですが、地元の人達にとってはファミレス的な存在。店内は若い学生さんに混じって家族連れも多く見られます。
ちなみにマックチキンとライスのセットで100ペソ前後(約250円)なのですが、以前ご紹介した、大に派遣されている掃除会社のスタッフの日当が1日250ペソということを考えると、決して安い金額ではないということになります。
フィリピンのスターバックス
マニラの入管の近くのスタバは、お客様のほとんどが外国人なこともあり、かなりちゃんとしていて、コーヒーの味もそこそこ。色々なスイーツも置いてあるので、日本のスタバとあまり変わらないような気がしますが、そのかわり値段も日本なみ。コーヒー1杯200ペソ(約500円)です。
ナガ市のスタバは、一杯100ペソですが、コーヒーの器は紙コップ。しかもできたコーヒーを自分でカウンターに取りに行かなくてはいけません。
そう言えば以前おもしろいことがありました。ちょっと前まで80ペソだったコーヒーが突然100ペソに値上がりした時の話です。一緒に来ていた私の日本人の友人が「急に値段があがったけどどうしたの?」と店員さんに聞くと「最近エアコンが壊れて修理代にお金がかかった」と、意味不明の答え。まったくフィリピンは不思議なことが多い国です。
街中にはライフル銃を持ったガードマンだらけ
銀行の出入り口、質屋さんの入り口、スーパーマーケットのエントランス、ドラッグストア、文房具屋さんの軒先にいたるまで、必ずガードマンが立っています。
最初、この町はこんなに怖い町なのかと思いましが、私が住み始めて6年間、彼らが犯人を捕まえたり、ライフル銃を構えるシーンを一度も見たことがありません。たぶん本当に撃ったことはなんじゃないかと思いますが、これが世界の常識なのかも知れません。
執筆者:ながとし(ペンネーム)
プロフィール:フィリピンのナガ市という地方都市の大学の近くで妻と二人で雑貨店と食堂を営んでいます。食堂のメニューは地元の学生に人気のカレーライスに親子どんぶり、焼肉定職と日本のB級グルメが中心。いつか彼らが日本に行った時、「あ、これ食べたことある!」と言ってくれるのが夢です。