エクアドルで語学学校に通い始めて半年が過ぎ、何か新しい事がはじめたいと思いアルバイトやボランティア情報を探しました。その時にたまたま日本大使館の方から、キトにある日本語学校で聞いてみては?とアドバイスを頂き連絡を取ってみました。
きっかけはボランティア
エクアドルに日本語学校がある事を知らなかったので、訪ねた時は久しぶりに話す日本語に少し緊張したのを覚えています。日本語学校の方に教師として働きたいのか、ボランティアを希望なのか聞かれ、私は日本語をきちんと教えられる自信がなかったのでボランティアを希望しました。
そして週に2回ほど教材作りなどのお手伝いをボランティアでしながら1ヶ月が過ぎた頃、新しく初級クラスのコースを開設するので先生をやってみない?と声をかけて頂いたのです。
その時自信はなかったのですが、やる気は120%あったので、是非させて下さい!と言いました。
初めてのレッスン
初めてのレッスンの数日前から私は家で1人でレッスンのシミュレーションを重ね準備をしました。
私が受け持ったクラスは初級クラスで生徒は日本のアニメが大好きな3人の10代の女の子でした。念入りにシミュレーションをした甲斐があり、とってもスムーズに授業を終える事ができました。
そして帰り際に1人の生徒が「”くろひつじ”はどういう意味?」と聞かれ、私は「黒い羊の事だけど何でまたそんな単語を?」と聞くとアニメのタイトルという事を教えてくれました。私はアニメに全く詳しくないので、どんなアニメなのか家で調べてみると、なんとタイトルは黒羊ではなく「黒執事」だったのです、、、。
もちろん翌週のレッスンで正しい事を伝えました。一週間彼女がそのアニメの事を“黒羊”だと思っていたかと思うと日本語教師としての責任の重さを痛感しました。
意欲の高い生徒たち
その後、幾つかのレッスンを掛け持ちするようになり、生徒数も増えていきました。どの生徒にも共通するのが皆本当によく勉強するということです。
その週に習った事は次の週で使いこなすまでに練習してあるのです。そんな生徒たちに触発され私もどんどん日本語教師の仕事にやりがいを感じるようになりました。
先生と生徒が本気で挑むレッスンというものは、こんなにも時間がたつのが早いのかと毎回2時間のレッスンを終えて思いました。授業が終わった時に生徒たちが「え!?もう終わり?」と言ってくれる時は心の中でガッツポーズでした。
まとめ
エクアドルの平均収入からすると日本語学校の授業料は決して安い料金ではありません。それでも来てくれる生徒たちのためにも中途半端なレッスン内容では生徒の前に立てないと襟を正す思いを毎回感じていました。
ボランテイアがきっかけで始まったこの仕事に出会えて本当に良かったと思います。
執筆者 : Quiteña(ペンネーム)
自己紹介 : 好奇心旺盛で三日坊主。旅行、読書、田舎、自然、外国語、日本の古き良きもの等好きなものがいっぱい。