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中台首脳会談の「ひとつの中国」に「台湾人は中国人ではない」と言うワケ

「一つの中国」と台湾 台湾

2015年11月7日、シンガポールで中国の習近平国家主席と台湾の馬英九総統が会談した。

1949年以来の歴史的事件だという。習近平国家主席は、南沙諸島の埋め立てでは米国を始め東南アジアを敵に回し、国内では景気減速・官僚腐敗問題・PM2環境問題など山積する問題で内憂外患状態。

一方の馬英九総統は、政権7年半終了を前にしてレイムダック状態。台湾の景気は低迷し、馬政権は支持率1桁で不人気、2016年1月の総統選では、野党民進党が優位で、与党国民党は危機的状態という。このような状況の中、中台会談が行われた。

「ひとつの中国」

「一つの中国」と台湾

両首脳は「ひとつの中国の原則を確認した」というが、その内容や定義については取り決めず、あいまいだという。

台湾側には「ひとつの中国はない」という歴史的で論理的なリクツがある。

台湾の歴史はせいぜい400年しかなく、1624年、台湾はオランダの植民地として突然歴史上に現れた。その後、現代に至る400年の間に6つの外来政権が台湾を統治した。

  • オランダ
  • スペイン
  • 鄭成功
  • 清朝
  • 日本
  • 中国国民党

「中国はひとつ」とは、中国と台湾は不可分の領土であり、ひとつの中国であると、1992年に中台で合意されたとされるもの。ところが台湾側は合意していないという。

台湾側からみると、中国の共産党政権が台湾を統治した歴史はないが、戦前の蒋介石率いる国民党政府が「ひとつの中国」を実現した歴史がある。

ところが、国民党は戦後国共内戦に敗れ、1949年台湾島に逃れたので、台湾の人たちにとっては「ひとつの中国」はすでに歴史ワードなのだ。

台湾人は中国との関係をどのように考えているのか

台湾人は中国人か?ひとつの中国を主張する中国政府と台湾

現在台湾には4つの族群があるといわれる。1624年より前から住んでいる原住民、中国大陸から渡来してきた客家人、福建省から渡来した閩南人、そして戦後蒋介石とともに中国から渡来したいわゆる外省人、その4つの族群で構成されている。

4つの族群と人口に占める比率を移住時間順に書いてみる。

原住民2%
客家人13%
閩南人70%
外省人15%

この人たちの大部分が希望する中国との関係は、「現状維持」が一番多い。

現状維持 60%程度
独立 25%程度
中国と台湾の統一 7%程度

世論調査はだいたいこのように推移している。

台湾人は中国人ではないのか

台湾の政治、中国との関係

台北の街をMRT(モノレール)で移動中、「台湾人は中国人ではない」という看板をビルの上に発見したことがある。

400年の歴史の中で6つの外来政権によって支配され、同じ民族の蒋介石政権からは228事件(1947年)で仲間を失う仕打ちを受け、38年間戒厳令で弾圧され、やはり同じ民族の住む中国大陸からはミサイルを放たれる経験を持つ。台湾は中国共産党に統治された歴史はない。ところが1996年、総統直接選挙を実施し、高い民度を獲得したのだ。

台湾の多くの人は「中国はひとつ」とは考えていない。また多くの人は「台湾人は中国人ではない」という主張に賛同している。

台湾自らがこの高い自治権を放棄して、共産中国の軍門に下るようなことは今のところありそうにない。

最後になったが、読者に音楽を捧げて終わることにしよう。テレサテンの「月亮代表我的心」だ。この曲は、中国の駐在員も、台湾の駐在員も、最初に覚える中国語の歌だ。この曲を聴きながら、お別れとしよう。それではまた。イェーイ!

執筆者:姉崎慶三郎

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