海外で暮らす人は健康に留意しています。規則正しい生活、食事はバランスよい食べ物をゆっくりと噛んで、夜は遅くに食べない、運動をしっかりする・・・ところが実際に病気になってしまうことがあります。私は台湾で脳梗塞になり40日間入院しました。今日はその体験を書いてみたいと思います。
台湾で病気になり入院したこと
風邪を引いたような症状で早退した私は、部屋についたとたん気持ちが悪くなり、やっとのことベッドに入ったら、横になったまま身体が動かなくなりました。
こんな経験は初めてで驚きました。幸い胸に入っていた携帯電話で、日本の家内に電話しましたが、この時点で、「目は見える」「手は動く」「話はできる」状態だったので、ラッキーでした。でもその他の機能はまるでありません。足は動かないし、寝返りもできないし・・・
会社経由で救急車を呼ぶことにし、すぐに来てくれましたが、玄関のドアを開けに行けません。救急隊が16階のビルの外側からガラス窓を破って入ってくる音が聞こえます。
救急車で入院。私の病気は、
- 中脳梗塞
- 食道炎
- 嚥下不能
- 肺炎
- 腎機能障害
と病気が広がってゆき、40日間入院しました。51歳でした。
台湾の病院システム
台湾の病院システムでいくつか思ったことがあります。
まず医師が信頼できたこと。主治医の先生が偶然知り合いの知り合いで(それも2組の)、日本で勉強した先生でした。
面白いのは医師が二人ついたことです。一人目は西洋医ですが、二人目は漢方医です。鍼を打ってくれたり、空調の吹き出し口を調節してくれたり、西洋医がやらないことをやるのに感心しました。
それと私のベッドの下に寝て、日夜看病してくれる介護人がいたこと。このほかに看護婦さんもいますから、本当に手厚い看護体制でした。
またリハビリについてですが、入院中は、まっすぐ歩けない、何も喉を通らないので鼻から流動食を入れる、血尿が出るので管から排尿、しゃっくりがとまらないことがある、などなど症状はいろいろありましたが、倒れた翌日から、リハビリ室で、リハビリの先生の指導で、自転車こぎ、バランス取りなどやりました。
病気になって思うこと
この体験を通して、思ったことをいくつか記してみましょう。
- 携帯電話はいつも携帯すること。
- 安否情報は毎日家族に連絡すること。
- かかりつけの病院をもつこと。(実はありませんでした)
- ちょっとでも具合が悪いときはかかりつけ病院へ行くこと。
- 無理な生活をしないこと。(1か月に日本往復3回とか、徹夜もしたこと反省します)
- 多くの友達をもつこと。
- 食事に注意すること。
- いつも運動すること。
- 病気になって失ったものを後悔しないこと。
台湾の病院のみなさんのおかげで、ほぼ正常な状態に回復し、仕事に復帰することができました。本当にありがとうございました。この場を借りて、御礼申し上げます。
執筆者:姉崎慶三郎