2015年10月にマイナンバーが発行されました。
ここで気になるのが、私のように日本国籍を持ちながら海外に居住している人たちってどうなってるんだろう?ということです。そもそも海外に住んでいるんだからマイナンバー自体が発行されるものなのかどうか?という基本的なことさえもよく分かっていなかった私でしたが、先日、日本に帰国したついでに市役所で海外在住者のマイナンバーについて訊いてきました。
海外に在住している日本の皆さんの参考になればと思い、ここで簡単にまとめてみますね。
(マイナンバー制度も新しく発足されたばかりなので根掘り葉掘り訊く私の質問に市役所の職員の方達も「今分かっていることだけですが…。」と付け加えて説明してくれました。市役所の方、根掘り葉掘り訊いてごめんなさーい!)
マイナンバー制度って何?
正式には「社会保障・税番号制度」と言って、日本に住む国民一人ひとりに個人番号が発行され、名前や生年月日、住所などや所得や税金などの個人情報が国によって管理される制度です。
婚姻や転居があっても、また勤務先が変わったとしてもマイナンバーは一生涯変わることはありません。
マイナンバーは総務省が一括管理するもので、今まで各役所が管理していたばらばらの個人情報は必要なくなり、同じ個人情報を共有することになるので公的機関でのやり取りがスムーズになります。
他にも身分証明になったり健康保険証や年金手帳代わりにもなったり自治体の図書館カードにもなるんです。
この制度、なかなかいいじゃない?と思ったのが「災害時における住民の状況把握が迅速に行える」ということ。これ、大きなメリットですよね。
海外在住者のメリットと言えば住民票作成が簡単になったり転入に伴う健康保険や年金の手続きが簡略できることや上記にあるように思わずして災害にあった時には大いに役立ちそうです。
海外在住者にもマイナンバーは発行される?
日本に住む日本国籍の人たちに発行されるもので、マイナンバー導入が始まった(2015年10月)時点でまだ海外在住の場合はマイナンバーがありません。
ここからが面白いんですが、海外から一時帰国した時に皆さん住民票はどうしています?
わずかな期間であればご両親やご兄弟などの住所に転入せずにそのまままた日本を出る人も中にはいるかと思います。
私は帰国時には歯科や内科に行くことが多いので国民保険証を取得する意味で必ず両親の家に住民票移動手続きをします。
このマイナンバー、実は元になっているのが各市町村の住民票。そこから総務省に送られ総務省がマイナンバーを発行する、という仕組みになっています。
なので、海外在住者も帰国した時に住民票を作成すればその時点でマイナンバーがもらえるということなんです。逆に言えば帰国した時に住民票を作成しなければ日本国民であっても住居が日本にない、ということでマイナンバーは発行されません。
マイナンバーの受け取りは?
マイナンバーが発行されるのは2015年10月からですが、マイナンバー制度が施行されるのは2016年1月からです。
まず、マイナンバー通知カードが書留で自宅に届き、その後その通知カードを元に市町村で個人番号カードの交付手続きとなります。
私の場合、マイナンバーが発行される時点で日本に住民票があり、施行される時には海外へ転居になっているのでマイナンバーはあるけど私の手元にはない、ということになります。保留扱いですね。
後日、日本に帰国し、転入届けで住民票に記載されればその時点で保留になっていたマイナンバーが手元に届くというわけです。
どのくらいの期間で「マイナンバーが発行され、通知カードが届き、個人番号カード交付」となるかはまだ始まったばかりで市役所の方もよく分からないそう。
海外に住むみなさんは、帰国した時に在する市町村役場でそれぞれの期間がどのくらいかかるものなのか訊ねてみてください。
私の住むインドネシアでは・・・
マイナンバーは海外在住者であっても住民票で転入届けを出し各市町村の住民となった時に初めて発行されるので、帰国した際にには是非住民届けを出してみてください。制度施行後、またなにか他のメリットが出てくるかも知れませんしね。
余談ですが、私の住むインドネシアでも似たような「KTP」というカードがあって、このカードで個人を特定・保証するものとなっています。例えば、運転免許を作る際、スーパーでのポイントカードを作る際、病院に入院する際、車やバイクを売り買いする場合等々、あらゆる日常生活でこのKTPが使われています。
日本もこんな感じになっていくんじゃないかな?
追記です
海外在住者であっても銀行口座(信用金庫なども含む)を持っている人は2018年度からマイナンバーが任意で必要となるようです。ゆうちょ銀行の場合には2016年1月から一部で必要になります。
ゆうちょ銀行に関しての詳細はこちら→http://www.jp-bank.japanpost.jp/information/mynumber.html
執筆者:harudai(ペンネーム)
プロフィール:国際結婚で2000年からインドネシアバリ島に住んでいる主婦兼二児の母。「郷に入っては郷に従え」精神でご近所の方々に助けてもらいながらの日々の生活。今だ近所のおばちゃんたちから学ぶこと多し。