「ゴルフはする?」
ある時、ホストファミリーのみんなとそんな話題になりました。私は、打ちっぱなし練習はするけれどコースに出た事はない、と答えました。するとナゼか「じゃあゴルフに行こうよ!」との事になり・・・。
いえいえ球は打てますけれどコースは無理ですよ、と私が再度説明するも「じゃあオレが連れていってあげるよ!」とノリノリな長男さん。・・・ですから、ムリですし。っていうか、ゴルフのルールすら知らないんですよ。打ちっぱなしに行っていたのは肩こり解消のためなので。
そんな事情もたっぷり説明したつもりが、とうとう次の休日にゴルフ行きが決定してしまいました。それでも、みなさんにご迷惑をおかけしますから、と必死に抵抗する私に「じゃあショートコースにするから♪」と妥協案的なモノを提示する長男さん。そして「ショートコースならリーズ城だな」と。
え?リーズ城って、あのリーズ城ですか?
リーズ城
リーズ城は歴代のイギリス王妃が居住していたお城です。その外観と庭園の美しさから“イギリスで最も美しい城”と呼ばれています。私はかつてテレビでリーズ城の特集を見た事がありました。その時からその魅力に惹かれ、イギリスで訪れたい場所のひとつでした。
そして、どうやらそのリーズ城の一画に、ゴルフのショートコースがあるとの事。しかも、ホストファミリー宅から車で一時間くらいとの事。リーズ城と聞き、一転して舞い上がった私は長男さんとガッチリ握手をしました。行きましょう、人生初のコースを憧れのリーズ城でデビューしましょう!
美しい城
そしてゴルフ当日、城に向かう車中で私はどれだけリーズ城に憧れているかを語りました。テンションもかなり高めです。そしてやがて目の前には、朝もやの中に浮かぶリーズ城の姿が見えてきました。テレビで見た通りの全貌です。
しかも、コースのスタートラインに立つと、なんと真正面にお城を見渡せるではありませんか。はしゃぎまくって、長男さんに何度もカメラを撮らせる私。真冬の曇り空の下、うっすらと霧が立ち込める中、幻想的に浮かび上がる美しい古城。あの景色は決して忘れる事はありません。
結果
・・・っていうか、ここにはゴルフをしに来たワケで。「何度打ってもいいよ♪」という長男さんの軽~い発言を信じきった私は、打つわ叩くわ空振りするわの連続で。家に帰った後、ファミリーのみんなを前に「二度と連れて行かない」と長男さんに宣言されてしまいました。
しかも、私の後には長蛇の列ができていた、なんて事も言われてしまいました。違いますよ!長蛇の列にならないように、ちゃんとみなさんに「追い越し」してもらっていましたよ!
そんなカンジで、人生初のゴルフコースを素敵な場所で経験しましたが、リーズ城には他にも様々な施設や観光スポットがあるようです。次回はそちらをゆっくり楽しもうと固くココロに決めています♪
執筆者:ぴろきちこ(ペンネーム)
かつて旅した国を語りたいお年頃。