幼い頃は、クリスマスが大好きでした。ケーキを食べてプレゼントをもらって、街中がキラキラしていて。もちろん、今でも大好きです。そんなクリスマスをイギリスで迎えられる事は、本当に楽しみでした。
クリスマスカレンダー
イギリスでもクリスマスが近付くと、家も街もクリスマスのディスプレイでいっぱいになります。ステイ先のリビングにも、大きなクリスマスツリーが飾られました。そしてある日、ホストマザーが ある物を私にくれました。それは「クリスマスカレンダー」です。
「クリスマスカレンダー」は箱型になっていて、12月1日から25日まで扉がついています。そして、その扉を破って開けると、中からお菓子がひとつ出てくるのです。子供たちにとっては、クリスマスまでの毎日を楽しむアイテムのひとつでした。
「クリスマスカレンダー」は、各お菓子会社からいろいろな種類が発売されていて、私はお気に入りのチョコレート会社の物でした。チョコレートの種類も毎日違っていて、うれしかったです。
イルミネーション
そして、今は日本でもよく見かけられるようになりましたが、イギリスでも自宅にクリスマスのディスプレイをする光景が見られました。私が滞在していた住宅街にも“クリスマス・ストリート”と呼ばれている通りがありました。その通りに並ぶ10軒ほどの家々がすべて、クリスマスの時期に家や庭にディスプレイを施すのです。
地元ではかなり有名であるらしく、観光バスもよく来ていました。一度だけ、日本の旅行会社のバスも見ました。ただ、閑静な住宅街の中で、その通りだけイルミネーションがギラギラ(?)しているので、ちょっと不思議な感じではありましたが。
ご近所さんたちも「あれはアメリカの文化だよね」とか何とか言いながらも、毎年楽しみにしているようでした。
ヤドリギの下で
そしてある日、ステイ先のリビングのドアの上に、緑色の植物が飾られました。「ヤドリギ」でした。
欧米では、クリスマスの日に「ヤドリギ」の下で出会った男女は結ばれるという言い伝えがあるそうです。それにちなんで、そのドアの下で男女が居合わせた場合はキスをする、という設定になっていました。
なんてステキなイベント!・・・と、一瞬トキメキましたが、ステイ先は大家族で大人も子供も入り交じる環境でしたので、実際は夫婦で並んでみたり、子供たちがふざけてくっつき合ったりして、にぎやかに楽しみました。
そして、いよいよクリスマスが近付くと、クリスマスツリーの下はプレゼントでいっぱいになります。イギリスでは、贈る相手の名前を書いたプレゼントをツリーの下に置いておきます。そしてクリスマス当日にみんなで集まり、プレゼントを開封します。
クリスマスを一緒に過ごすのは、家族であったり、友人や恋人であったりと様々でしたが、みんなで美味しいものを食べたり、プレゼントをもらったりする楽しみは、万国共通ですね。
執筆者:ぴろきちこ(ペンネーム)
かつて旅した国を語りたいお年頃。