語学留学、ビジネス、国際結婚、老後の生活・・・、海外で暮らす理由はさまざまですが、渡航の前にその国の生活習慣や常識を知ることは、海外移住を始めた頃の助けになります。これから、フィリピンへの海外移住に役立つ情報をフィリピン生活6年の経験をもとにご紹介していきますが、今回はフィリピンの気候や服装などについてお話したいと思います。
フィリピンの気候と服装について
私はフィリピンのことをほとんど知らずに海外移住しましたが、渡航の前に考えたことの1つがフィリピンの気候と服装のことです。短期の語学留学であれば、ジーンズにTシャツで十分だと思いますが、長期の滞在になると気候の変化によっては長袖が必要な場合もあります。
1月~3月:朝晩は長袖でちょうどいい季節
フィリピンのお正月は町のあちこちで打ちあがる花火や爆竹で年が開けます。季節はもちろん夏ですが、気温は首都マニラで22度から26度ぐらい、山間部に行けばもっと冷え込む所もあります。
ですから早朝や夜は長袖でちょうどいいぐらいの日も多く、年間を通じて一番気温が低い時期です。一般の家庭ではエアコンがあってもつけない家が多いですね。
4月~6月:フィリピンの暑~い夏
3月から4月、5月とだんだん気温が上がり、フィリピンの“夏”がやってきます。
気温は連日30度を超え寝苦しい夜が続きます。
この時期のフィリピンの太陽は日本の太陽とはわけが違い直射日光を肌に浴びると暑いというより痛い!という感じです。
学校は4月初め頃から6月の最初の週ぐらいまで一斉に夏休みに突入!海水浴シーズンの幕開けです。ちなみにフィリピンの新学期は夏休み明けの6月からです。
7月~10月:雨季.バケツをひっくりかえしたような雨
フィリピンの雨の降り方を一言で表現すると激しい通り雨。太平洋から巨大な雨雲が流れてきて、バケツをひっくりかえしたような激しい雨を降らせながら上空を通過し、西の空に抜けていきます。
この時期、日本は夏休みでフィリピンに旅行される方も多いと思いますが、フィリピンはちょうど雨季なので、この時期にフィリピンに来られる際は雨具や長袖などをご準備ください。
11月~12月:お盆そして夏のクリスマス
11月1日から3日まではフィリピンのお盆。10月末からマニラのバスセンターはお盆の帰省客でごった返します。
気候は雨季が終わろうとする頃で、日照時間が短いせいか気温もそんなに高くありません。
お盆が終わったら町はクリスマスムード一色。クリスマスイブの夜は近所の子供達が集まってクリスマスソングを合唱しながら各家を回り、おこづかいやお菓子をもらいます。そして教会ではクリスマスのミサが催され、国民のほとんどがイエスキリストに祈りを捧げるのです。
フィリピンの気候について感じること
日本のようにはっきりとした四季がないので、ちょっと日本人には寂しい気がしますが、4月から6月の暑い時期を除けば、ほぼ快適に過ごせます。
ただ年間20個以上の台風がフィリピンの近海や本土を通過するので、降水量が多く、雨季には道路や町が冠水したニュースが流れます。もちろん土地が低いこともありますが、このあたりのインフラ整備はまだまだこれからという印象です。
執筆者:ながとし(ペンネーム)
プロフィール:フィリピンのナガ市という地方都市の大学の近くで妻と二人で雑貨店と食堂を営んでいます。食堂のメニューは地元の学生に人気のカレーライスに親子どんぶり、焼肉定職と日本のB級グルメが中心。いつか彼らが日本に行った時、「あ、これ食べたことある!」と言ってくれるのが夢です。