離婚というとアメリカというイメージがありますが、実は世界一離婚率が高いのはロシアです。なぜ、ロシアではそんなに離婚する人が多いのでしょうか。ロシアでの恋愛と結婚、離婚について、現地へ留学した際に気づいたことや、ロシア人の友人から聞いたことをベースにお話ししていきたいと思います。
結婚適齢期、25歳!
私がロシア語を学び始めた頃や、留学先で知り合ったロシア人の方は、約5~6割の方が学生結婚でした。「若いのにもう結婚してるんだ〜」と関心して、、よくよく聞いてみると、なんと学生結婚!
友達の両親も学生の頃出会ったという方が多いし、留学先の学校の先生たちも大抵が学生結婚でした。私の友達自身は、まだ未婚が多かったですが、その当時彼らはまだ二十歳〜23歳程度。結婚適齢期はいつ?という話題になったことがありますが、やはり晩婚化が進む日本の28~30歳とは違い、だいたい25歳程度なのだそうです。
若くして結婚するのが当たり前なので、学生結婚もきっとさほど抵抗がないのでしょうか。留学先で使っていた教科書にも学生結婚(正確に言えば学生妊娠・・汗)がテーマとして挙がっていました。
ロシア人が早婚な理由
おそらくロシア人の結婚が早いのは、平均寿命が関係しているのではないかな、と思います。ロシア人の平均寿命は男性66歳、女性76歳だそうです。となると、やっぱり早めに結婚しておかないといけないですよね・・
ちなみに寿命が短い理由は「アルコール」や「食生活」だそうです。最近はウォッカを飲んでいるロシア人は少ない(外国人観光客の方が多いかも・・笑)ようですが、野菜不足など、食生活は確かに改善アリかなと思います。
私がホームステイしていたお家の方も、よくバターをたっぷりつけたパンやチョコレートなどを朝食に出してくれていました。美味しいけど、絶対体に悪い・・
離婚率80%
離婚率が高い国と言えばアメリカを思い浮かべていましたが、ちょっと調べてみたら、2000年以降はロシアが世界1位の座を守り続けているそうです。離婚率なんと80%!実に5組に3組のカップルが離婚をする計算です。
やっぱり学生結婚だったり25歳以下の結婚だったりすると、きちんと計画しないまま勢いで家庭を築くことになるので、だんだんとお互いの気持ちが離れてしまうのかな、と思い色々と調べてみると、それ以外にも離婚の原因はあるようです。男性が仕事が上手くいかずアルコール中毒になる、稼ぎが少なく家計を支えられない、狭い住居に両親と同居しておりストレスがたまる・・・などが挙げられていました。
ちなみに日本で買ったロシア語テキストにも、学生結婚した後離婚してしまった男性が登場します。やはり一般的なのですね・・。
シングルマザーが当たり前
上記の事情を踏まえると、ロシアでシングルマザーが多いのは納得ですね。
友人によると、この離婚率80%の背景には、「男女間の社会的格差がなく、女性も男性と同じ賃金の仕事に就ける」「国営の安価な保育園が利用できる」など、離婚後も女性が社会に出やすい制度が比較的整っていたり、シングルマザーに対する社会の偏見がないなど、”女性が安心して離婚できる”環境があるそうです。
離婚率が高いことは喜ばしいことではありませんが、女性の社会進出がしやすかったり、シングルマザーへの偏見が少ないのは先進的だな〜と思います。幸せな家庭を築くことが一番ですが、人それぞれ事情がありますものね・・
執筆者:Marikochka(ペンネーム)
自己紹介 :子供の頃から外国に興味があり、海外への短期・長期の留学を経て、今では英語とロシア語を使ってお仕事をしています。今も”海外”というワードには過剰反応してしまいます(笑)