国が変われば食事の事情も変わります。中華料理は世界三大料理の一つともいわれ、食べることが大好きな私は、とても期待して中国へ行ったことを覚えています。ただ、いくらおいしい食事でもやっぱり自分の生まれた国の食べ物が恋しくなる時があるものです。私が中国に暮らしていた時の経験を、現地の事情を交えてご紹介します。
中華料理とは
中国は広大な国土を持っていますが、地域によって食事の事情も全く異なります。中華料理には大きく分けて8つの種類があり、地域ごとに分かれています。その中からさらに細かい分類がされているので、中華料理とひとまとめにして言う事はできません。
個人的には、東北の料理は脂っこく味が濃いもの、南方の料理はあっさりしていて日本人の口に合う料理が多いと思います。
家庭の料理
私は中国の家庭料理がとても好きです。大体、いくつかの炒め物と冷菜、スープなどを大皿でテーブルに置き、ごはんと一緒に頂きます。
料理の名前もはっきりと挙げることはできませんが、「セロリと豚肉の炒めたの」とか、「トマトと卵の炒めたの」とか、そういう感じです。また、決まった味付けもなく、家庭ごとに味付けも違うようです。これをみんなで囲んで食べるのがとてもおいしいのです。
外食
最近、北京や上海の大都市であれば様々な国の料理が食べられるレストランや、ファストフードがかなり充実していて、日本とあまり変わらない感じです。
私が住んでいた北京には、日本人街、韓国人街、ロシア人街などがありその周りには各国のレストランがたくさん並んでいました。日本人街の和食レストランには私もかなりお世話になりました。日本式の居酒屋や、ラーメン屋さんなども流行していて、日本から中国に出店している日本人オーナーのお店もたくさんありました。
また、中国と言えば市場や屋台で買って食べる簡単な物が豊富にあるイメージですが、本当に充実しています。特に朝の通勤時間帯は、オフィスビルの下にたくさん屋台が並んでいて、おじさんやおばさんが見事な手つきで「煎饼」や「灌饼」を作っています。それがとてもいい匂いと音で、思わず買ってしまいます。
私のお気に入りは「鸡蛋灌饼」という朝ごはんで、小麦粉で作ったパンのような生地をたっぷりの油で揚げ焼きにし、真ん中のくぼみに卵を落として焼いたものにサラダ菜と鶏肉を挟み、味噌を塗ったものです。一つ5元くらいでお腹もいっぱいになり大満足なのですが、かなり高カロリーなので要注意です…。
日本の食べ物は手に入るのか?
これは私が住んでいた北京に限ったお話ですが、北京には日本のコンビニがたくさん出店しており、イトーヨーカ堂やイオンも数店あるため日本の食材や調味料を手に入れることは難しくありませんでした。
値段は日本で飼うより少し割高でしたが、日本のスーパーに行けば生食できる卵も売っているので日本とあまり変わらない食生活を送ることができます。
1990年代から中国に住んでいるという知り合いもいるのですが、その方曰く「昔は日本の食材なんて全く手に入らなかったから、1年に1回帰国して食事をするのが何より楽しみだった」そうです。
やっぱり「食」の中国!
近年は中国にも大きな都市から順番に海外の外食チェーンやスーパーが進出しているので、都市部であれば日本とあまり変わらないレベルの食生活が送れそうです。
もちろん、現地ならではのグルメも大きな楽しみですので、ぜひチャレンジしていただきたいと思います。