「朝礼はつまらない」とか「毎朝、退屈だけど仕方がなく参加するルーティン」という社員たちの声が聞かれる“朝礼”・・・。あなたも自分が朝礼に参加するだけの一社員だった頃は、みんなと同じような愚痴をこぼしていた一人かもしれません。
ところが立場が変わり、今度は自分が管理職やチームリーダーになって朝礼を仕切らなければならなくなると、「一体どんな朝礼をすればいいのだろう・・・」と悩むことになります。
そこで今回は、朝礼の導入方法とやり方についてまとめました。
朝礼の意義
一日の始まりに“意味のある朝礼”を取り入れることによって、具体的な目標に向かって一人一人が意欲的に取り組むことができるように、社員のモチベーションを高める効果が期待できます。
ただ連絡事項の報告だけならメールなどで共有すればいいことですが、朝一番に全員が顔を合わせることによって良いコミュニケーションを図る機会にもなり、業務上での意思疎通やトラブルの軽減にも大いに役立ちます。
成長している企業では朝礼が重視される傾向にあるともいわれています。せっかく朝礼を取り入れるのなら、元気で明るい朝礼にしたいものです。
朝礼の導入方法
近年ではフレックスタイム制の導入の普及や社員たちの不満などを理由に、朝礼を実施しない企業も増えてきているようです。朝から社員のやる気を喪失させるような“マンネリ朝礼”や、社長や上司が一方的に訓示を社員に押し付けるような朝礼は社員にとって苦痛で退屈なものになってしまいます。
せっかく朝礼を導入するのなら、社員の労働意欲を高めて仕事への活力になるような朝礼を取り入れましょう。
朝礼のスタイル
会社の規模や状況によって異なりますが、大きく分けると社員全員が集合する「全社朝礼」と、各部門やチームで行う「部門朝礼」があります。
「全社朝礼」の場合には社長や役員なども参加し、社長の訓示や経営理念の唱和、会社の方針や目標達成に関する報告など社員全員のモチベーションを高める効果があります。
それに比べて小規模な「部門朝礼」では、部門やチームの業務報告や具体的な目標の共有など、よりキメ細やかな情報の共有を可能にします。
朝礼を効果的にするコツ
情報伝達は分かりやすく
朝礼では伝えなければいけない情報量が多いものです。それらを一度に立て続けに伝えるのは効果的ではありません。
多くの情報がある場合にはあらかじめ優先順位を考えておき、重要度が高い情報から分かりやすく伝えることを心がけましょう。重要度がそれほど高くないものは手短に述べるにとどめて、社内のパソコンなどで共有できるようにすることができるでしょう。
そのように“優先順位”を定めておくことで、「朝礼がいつも連絡事項の伝達だけで終わってしまう・・・」という問題に陥らずにすみます。さらに、部門やチーム朝礼では各メンバーにメモを取るように促しましょう。こうすることで大切な連絡事項を各メンバーが後で見返すことができます。
モチベーションを高める
朝礼がただの情報伝達の場になってしまうなら社内メールでも用が足ります。せっかくの朝礼を社員全員のモチベーションを高める時間にしましょう。
“モチベーションを高める”というのは、上司が上から叱咤激励してプレッシャーを与えるものではありません。また、朝から説教タイムになるとみんなのやる気が下がってしまいます。
朝一番に行う朝礼では、できるだけポジティブな内容を伝えることを心がけましょう。上司からメンバーに一方的に伝えるよりも、メンバーが一人ずつ「一言スピーチ」を述べたり「今日の目標」を語ったりすると一体感が高まるかもしれません。
また上司もメンバーの良い点を見つけて褒めるようにすると社員のやる気が高まります。
コミュニケーションを図る
部門やチームの朝礼で毎朝顔を合わせて挨拶するだけでもメンバーのコミュニケーションが促進されます。また、各メンバーがスピーチしたり目標を発表したりした後に拍手するのも効果的です。
少人数のチームなら上司がメンバーの様子(体調など)を観察して、ちょっとした声を掛けるのもいいでしょう。メンバーの中に外国人スタッフがいれば、お互いに知り合ういい機会です。
なかには朝礼でメンバーの誕生日を発表するなどみんなでお祝いする会社もあるようです。アットホームでいいですね。いずれにしても批判や批評は避け、お互いに気持ちよく対話ができるようにしましょう。
組み合わせで“脱マンネリ”に
どんなに考えられた朝礼でも、毎日が同じ内容ではマンネリ化してしまいます。先に書いたような内容をすべて詰め込もうとすると慌ただしいだけの時間になってしまいます。
情報の伝達やチーム内の連絡など毎日朝礼に含めなければいけないものもありますが、それ以外のところは「一言スピーチの日」とか、「目標を発表する日」など、定期的にテーマを変えて取り入れるのもいいかもしれません。
また、これらスピーチや発表が社員の重荷にならないように配慮するようにしましょう。このように社員も参加できるような朝礼にすることで、メンバーの意欲が芽生え活気ある朝礼になっていくことでしょう。
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